最強の武術とは?

戯言

時に、普段の生活の中に武道の稽古があることを他の人に話す機会に遭遇する。その際、よく聞かれる。「色々な武術があるけど、どれが一番強いの?」

現在行われている武術といわれているものの主となるものは、戦乱の世で戦闘技術を身につけなくてはならないものから生み出され、近世紀の平和な時代に技として醸成されたものが近代以降、社会的な制約が余儀なくされながらも、文化として継承されてきているものである。その継承の方法を考える時に重要となるのが”流派”である。

”流派”にはそれぞれ独自の理合や法則、精神性がある。同じ刀を扱う技術をみてみても、流派によって、刀の形状や長さ、持ち方、振り方、突き方、それに伴う身のこなし方は異なってくる。

しかも、強い信念を持ちながら作られ、引き継ぐ者によって磨かれてきたものである。つまり、流派vs流派、という視点ではどちらが強いかはかることなどできるわけはないし、その次元で考えられるようなものではない。

要はどの武術を学んだにしろ、強い人は強いということ。最終的にはその技を遣う個人の問題である。

正直なところ、分化された武術を考えても、徒手が得意な人、剣術が得意な人など、それぞれの特徴に対して個人の相性があると個人的には思っている。もちろん、柔らかさや強さ、激しさや軽やかさなど、流派の特徴に関しても同じである。だとすると、どの流派と出会うのかも重要な気はしている。「だったら、自分はどうやって流派を選んだらいいんだ!」という声が出てきそうである。そのことについてはまた今度。

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